TANNYMOTORS

一度人を食らった熊は、その味が忘れられず再び人里に降りてくるという。つまりバイクの日記です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

寒さでうめき声をあげながら目を覚まして、6月の長野を思い出す。

12月になってしまった。ああもうどうしようもねえな、という気分になる季節である。寒さで指がかじかんでキーボードを叩くのもぎこちない。外出用のダウンジャケットだって事務所についてからずっと着たままだし、事務仕事をする場所としてここは大丈夫な…

花畑の写真を撮るために足元の草を踏みつけるような人間になったら私の首を刎ねてくれ

簿記2級の試験が終わった。過去問も教科書も半分ぐらいしか勉強できていないので、きっと点数も半分くらいだろう。次の試験は3月なので、それまでに残りの半分を勉強してリベンジすることにしよう。 少しだけ肩の荷が降りたので試験が終わってからは洗濯物を…

アレクサ、お前を消す方法を教えて

同僚がスマートスピーカーを買ったらしい。呼べばきちんと電気をつけたりしてくれるが、虚空に呼びかけるのが少し恥ずかしいそうだ。「うちのチームもみんなが予定をスマートスピーカーに記録したらいちいちホワイトボードに書かずに済みますね〜」と話して…

帰りに工業簿記の参考書を買うって覚えといてください

『大人になってから勉強することの楽しさを知る』みたいな話を誰でも一度は聞いたことあるだろう。「うわ~昔は嫌いだったのに教科書おもしれ~」みたいなやつだ。あの風潮を見聞きするたびに、みんな本当に勉強が楽しいと思ってんのかと疑わずにはいられな…

吉田類お断りの店

どうか良い旅と良い酒に恵まれますように。

試される大地で甘やかされて勝ち取ったナンバーワンだった<北海道カブツーリング7日目>

時間が経つとどこで撮ったのかも分からなくなってしまう写真たちばかりだけれど、それでもこれらは確かに存在したという記録にはなる。

モエレ沼公園と二条城を交換して欲しい<北海道カブツーリング6日目>

今思い出してもあの時カップルで修学旅行に行けた奴らが羨ましい妬ましい。このあたりの思春期タトゥーはいくらツーリングしようと優勝し続けようと到底上書きできるものではない。

もっと走れ<北海道カブツーリング5日目>

<前> いつもどおり朝6時に起床。ここは然別湖北岸野営場。朝食は最後の一切れになったみそぱんとカツゲン。このほのかな甘さが体にしみる。 今日は予定がない。それに天気もあまり良くない。いよいよ行き場がなくなった。みそぱんを齧りながら地図を眺めて…

スマホ画面と引き換えにタウシュベツ川橋梁と然別湖を手に入れた<北海道カブツーリング4日目>

クッチャロ湖といい然別湖といい北海道の湖はどれも綺麗だ。きっとこれが本当の湖なんだろう。うちの近所に琵琶湖があるけれど、実は琵琶湖は湖じゃなくて河川だ。みんな琵琶湖に騙されてはいけない。

全ては旭山動物園のために<北海道カブツーリング3日目>

キャンプは人がいた痕跡を残さずに去るものだと個人的に思っている。間違って焚き火跡なんて残した日にはマ・ドンソク風の兄貴にぶん殴られるに違いない。

宗谷岬まで突き抜けて。<北海道カブツーリング2日目>

なるほどこれが北海道か。そりゃあ走りに来たくなるよ。道幅も広いし都市間の道に信号は全くないので止まることなく走り続けられる。これが「優勝」ってやつだ。私は今まさに「優勝」しているのだ。

舞鶴から小樽へのフェリー。静かにわくわくする時間。<北海道カブツーリング1日目>

隣の芝生は青く見えるが自分の芝は黄金色なのだ。

今日は仕事が終わり次第北海道へ行こう<北海道カブツーリング0日目>

遅い盆休みを9月に取った。しかし特にやりたいこともないまま9連休前日の朝を迎えた。ああどうしたものかと考えながら、出勤中のバスの中で、その日の夜に出る舞鶴発小樽行きのフェリーを予約した。

涼宮ハルヒの新作だぞ、ゼロ年代のオタクども、目を覚ませ、思い出せ

続きを心待ちにして、しかしいつの間にか期待が諦めに変わって、没頭していた日々はついに思い出の一つになっていた。思い出は変わらない。あの日々は楽しかったし、新作はきっともう出ないだろう。期待してもしょうがない。そう思っていた。そう思っていた…

焼き肉は、受験と同じ、団体戦

立秋を過ぎて今は処暑というらしい。だからと言って暑さが和らぐわけでもないのでエアコンの設定は変えようがない。在宅中は常時エアコンをつけているので夏の電気代は約1万円ほどかかるが、命にかかわるのでこれはやむを得ない支出と言えよう。 先日何も考…

Go to キャンペーンを使った逃亡生活の果てに旅行先で身柄を確保されるなど

暑さを理由に近所のスーパーへ行くことさえ拒否しているため、冷蔵庫に牛乳はなく、そのためミロが飲めない状況に陥っている。一方でGo to キャンペーンを使ってツーリングに出かけたいとも思っている。 バイクで5分の場所には行きたくないのに、5時間かかる…

6尺=1ミョン=188cm

ぽつぽつと中途半端に焚かれている送り火を眺めていたら、大文字山の麓にある朝鮮学校出身だった大学時代の先輩のことを思い出した。 その人は細身で背が高く、よくタバコを吸い、部室で真っ先に他人のジャンプを読む先輩であった。朝鮮学校時代のエピソード…

プロテインの上位互換としてミロをたまに飲んでいる

ついにワイシャツすら着ずに仕事をするようになってしまった。白の長袖Tシャツと適当なチノパンと黄色のニューバランス。紙仕事をするときは指サックを、力仕事をするときはエプロンと軍手を追加して仕事をしている。稼げる仕事じゃないけれど、ネクタイを…

ビジネスホテルの湯船にバブを放り込め

ビジネスホテルをどこまで使いこなせるかは、大人の必須技能の一つと言っても過言ではない。

森見登美彦/上田誠『四畳半タイムマシンブルース』上田作品が森見小説になる奇跡に刮目せよ

森見登美彦の『四畳半神話大系』とヨーロッパ企画・上田誠の『サマータイムマシン・ブルース』が混ざると何が出来上がるのかと人に聞いたとしよう。きっと十人中八人は「大学生が主人公の物語」と答え、一人は「めちゃくちゃ面白いやつ」と答えるだろう。そ…

「エウレカ!」と叫んで伊集院光はピーナッツバターを作り僕は爪の上で爆竹を誤爆する

頭の中では分かっているものの、体験してみないと理解しきれないことが世の中にはたくさんある。火に手をかざすと熱いし煙は目に入ると沁みるし尻餅をつくと痛い。そうやって今でも身をもって日々いろんなことを学んでいる。 音には速度があることを学んだの…

ナチスの列車はもちろんジェット推進である

すべての物語が富樫システムて作られているわけではない。森見登美彦の新刊が楽しみだ。あらゆる積読を飛び越えて登美彦氏の新作を読むことになるだろう。

ご意見番ババアを見つけたら指を折り舌を抜け、息の根を止めたとて奴は転生するぞ

推しとファンの関係性は双方向に見えるけれど、超えちゃいけないラインは確かに存在している。そもそも推しに対して意見を言おうと考えること自体がおこがましい。存在しているだけで必要十分なのに、それを自ら揺るがそうという発想自体が狂気である。

しまなみ海道と尾道ラーメンと焼豚玉子飯<四国カブツーリング4日目>

<前> tannymotors.hatenadiary.com 大久野島の朝、たっぷりの水で顔を洗い、湯を沸かしてスープを飲む。今日はしまなみ海道の終点である尾道でラーメンを食べ、そのまま今治に引き返し焼豚玉子飯を食べ、西条の大阪行のフェリーに乗る。だから朝食は控えめ…

スピッツが歌うウサギのバイクってドゥカティのことだと思う。それで走るしまなみ海道も最高だろうな。<四国カブツーリング3日目>

<前> tannymotors.hatenadiary.com 目が覚めるとベッドが広くなっていた。それは夜中にGなヤツが現れて泣きながらフロントに助けを呼び部屋を変えてもらったからだ。宿代返せと思わないこともなかったが、古いビジネスホテルと知ってこれまでも使ってきた…

下灘駅に電車は止まりません。なんでか止まらんか明日まで考えといてください<四国カブツーリング2日目>

<前> tannymotors.hatenadiary.com 四国カルストの上で朝5時に目覚める。標高が1400メートルあるだけあって寒い。そしてテントは盛大に夜露で濡れている。こういうときにダブルウォールのテントにして本当に良かったと思う。朝食やら荷造りはさっさと済ま…

Uber Eatsはどうしてダサくなった?

残念ながらもうウーバーのアプリは消してしまったし、配達員を見かけても「邪魔だなあ」やら「危ないなあ」やらネガティブなイメージしか湧いてこない。

四国カルストと四国山地があんなに楽しいところなんて誰も教えてくれなかった<四国カブツーリング1日目>

四国カルストの道は山腹ではなく山脈を走っている。それに牛がいる。あとゴツゴツした石が飛び出ている。実に奇妙な景色だ。バイクに「赤べこ」とか名付けたのに目の前に本物の「ベコ」がいるのはなんとなく恥ずかしい。

旅は移動中こそが楽しい。だからバイク旅は全部が楽しい。<四国カブツーリング0日目>

1週間の休暇を得たが、特に何もすべきことはなかった。こういう時はバイクでぼんやりと走るに限る。目的地はどうするか。九州には去年から行きたいと思って地図も買っていたけれど、梅雨入りもしていたし雨も降りだしていたので、今回はその手前にある四国…

平野啓一郎『マチネの終わりに』こんな思いをするのなら花や草に生まれたかった

「こんな思いをするのなら花や草に生まれたかった」というの名もないオタクの言葉である。この物語に登場する人物たちのような人生を歩むようなら、僕も途中で花や草に生まれたかったと思うだろうよ。 この物語ではピアニストとジャーナリスト2人の人生が描…