TANNYMOTORS

一度人を食らった熊は、その味が忘れられず再び人里に降りてくるという。つまりバイクの日記です。

試される大地で甘やかされて勝ち取ったナンバーワンだった<北海道カブツーリング7日目>

<前>

 朝8時頃に起床。疲れていても朝型の生活サイクルは変わらない。風呂に入ろうと廊下に出ると船の揺れで少しふらついてしまった。往路より少し波があるようだが寝てる間は少しも気づかなかった。大浴場の湯船も傾くたびに少しずつ湯が溢れている。

朝食は乗船前に買い込んでおいたセイコーマートで済ませ、ベッドでゴロゴロしてから暇を持て余して再びロビーに出る。もちろん電波はないし、四方は海に囲まれている。何もしなくてもバイクごと京都まで連れて行ってくれるんだから船は便利だ。そしてこういうときに何をするべきか。もちろん飲酒だ。そして北海道の思い出に浸りながら撮った写真を整理したりマップに走ったルートを記したり、旅を終える儀式を済ませていくのだ。

酒とつまみを船内の自販機でパパっと買い。海の見える席でビールを開けた。ただ船が揺れるからか思ったより酔いが早く回り、写真も地図も片付かないまま眠たくなってしまった。舞鶴に上陸するまでまだ9時間以上あるけれど、そこから夜の下道を3時間かけて帰らねばならないので一応その準備もしなければならない。ビールを空にしてからは自室で昼寝をしたりデジカメの写真を眺めたりしながら夜に備えて体力を回復させることにした。

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風景やバイクの写真はもちろんたくさん撮った。ただ個人的にはその土地の暮らしや日常の匂いがする写真のほうが好きだ。

時間が経つとどこで撮ったのかも分からなくなってしまう写真たちばかりだけれど、それでもこれらは確かに存在したという記録にはなる。そういう奇妙な記録のためにバイクに荷物を縛り付けてあちこちを走る回るのは、なかなかどうして楽しいものだ。

さて次はどこに行ってみようかしらね。

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<おわり>