TANNYMOTORS

一度人を食らった熊は、その味が忘れられず再び人里に降りてくるという。つまりバイクの日記です。

2018-01-01から1年間の記事一覧

映画「ペンギン・ハイウェイ」アオヤマくんの世界は誰よりも明るい

森見登美彦氏の「ペンギン・ハイウェイ」がついにアニメ映画化された。四畳半神話大系のテレビアニメ、夜は短し歩けよ乙女のアニメ映画化に続いての映像化である。今まで京都の腐れ大学生ばかりがアニメになっていたが、実は森見登美彦の世界は四畳半の下宿…

終戦の日のための本と映画

70年以上前、日本は戦争で世界中からボコボコにされた。今ならあけすけに「アメリカに勝てるわけないのになんで戦争なんてしたんだ」と言えるが、当時の日本にも一応「アメリカと戦争したらどうなるんだろう」ということを考えた人たちがいた。 猪瀬直樹の…

ヨーロッパ企画の奇跡に立ち会え!サマータイムマシン・ブルースとワンスモア

ヨーロッパ企画の「サマータイムマシン・ブルース」の再演と、新作の「サマータイムマシン・ワンスモア」を人類の活動領域でなくなった炎暑の京都で2日続けて観てきた。2日続けて芝居を観るというのは相当な贅沢であるが、それが過去の名作の再演とその続…

1億円で会社を殴ってから辞めた話

今年、会社を辞めるついでに未払いの残業代を請求した。 退職の意向を上司に告げると同時に、過去のタイムカードのコピー、支社全員の残業時間のデータ、労働基準法の抜粋。これらの資料をプレゼン用のファイルに綴じて上司に手渡した。請求できる期間は2年…

祇園祭に動員されたけど祭りどころではない

連日の猛暑の一端は京都にもあるようで、毎日救急車が熱中症患者を搬送している。そして今年は事情があってその猛暑日のど真ん中で祇園祭のボランティアをしている。ボランティアというよりはむしろ動員や招集といったほうが正しいかもしれない。とにかくこ…

このとき点Pは動かないものとする

これまでずっと、一人で喫茶店に長時間滞在するということがどうも苦手だった。食事が済めばさっさと次の目的地なり用事に取り掛かればいいのに、みんなわざわざ珈琲一杯でその場に居続けているのか。僕には彼らの思考がまるで理解できなかった。しかしこの…

昔思い描いた未来は、今よりもう少しロマンチックだった

携帯のヘッドセットがすっかり無線化されてしまったおかげで、独り言かと思ったら電話でした、みたいな人をしょっちゅう見かけるようになった。路上で見かけるだけでも少しドキッとするのに、先日やよい軒で電話しながら夕飯を食べている人がいて、その話し…

27歳が無職とニートから脱却するまでの2ヶ月の暮らしについて

昨年12月からの転職活動、1月上旬の休職もようやく終了する目処が立ちました。2月が終わる頃には就職先が確定し、退職願を提出していることでしょう。週休6日の暮らしは予想以上に辛いものです。そして大変寂しいものです。 まず時間を把握する必要がな…

ふるさとは 遠きにありて 思ふもの

室生犀星がこの詩を書いたのは、東京に行ったもののイマイチ馴染めずときどき金沢に戻ったりしていた時期であるという。そのときのメンタルでこれを書いたということはつまり「遠く離れると故郷のこと考えちゃって辛いわー」ではなく「故郷のことは遠く離れ…