TANNYMOTORS

一度人を食らった熊は、その味が忘れられず再び人里に降りてくるという。つまりバイクの日記です。

井之頭五郎を見習え

ジャンクフードを食べていると「こんなものばかり食べてたら死んでしまうぞ」という罪悪感と、分かっていながら食べてしまう背徳感がせめぎ合って、結局落ち着いた食事にならない。

疲れ果てた状態なら「染みる」とか言いながら黙々とハンバーガーを口に詰め込んでいるかもしれない。それなりに元気な状態なら「なんてものを食べてんだ」と軽い自己嫌悪を感じながらポテトをつまんでいるかもしれない。

「昨日の夕食さえ思い出せないならお前はボケナス!」みたいなことを言われがちだが、食事に気を配っていなければ昨日どころか前回の食事さえも覚えちゃいない。カメラロールかインスタを見て「こんなもの食べてたっけか」と思うばかりで、その次の食事も「とりあえずなんか食べとくか」という感覚で済ませてしまう。そしてマルチビタミンのサプリを飲んで「これで良かろう」としてしまう。

下手すると「髪洗ったっけ?」と同じぐらいのニュアンスで「ご飯食べたっけ?」と考えてしまうところさえある。それくらい食事に対する意識が低い。唯一の例外は崎陽軒シウマイ弁当で、バランス良く食べるために細心の注意を払っているだけだが、つまるところ僕にとって世の中の食べ物は、「シウマイ弁当」か「それ以外」なのかもしれない。

ライフサイクルの中で不定期に「カロリーメイトばっかり食べる時期」がやってくるのだけれど、今まさにそのシーズンに入っている。会社のデスクの最下段にはカロリーメイトのチョコレート味が20箱ほど入っていて、昼食時になれば2本食べて水を飲みしばらくの間デスクで気絶している。よりによってカロリーメイトなのは引きこもりの名残みたいなもので、ダンボールで買ってベッドサイドに水とカロリーメイトだけおいて日々を溶かしていたころの悪習が今も残ってしまっているのだろう。とにかく今はお昼を外に食べに行くことも、買い出しに行くこともしない。3分で食事を済ませてメガネを外してあとは虚空を見つめるだけの日々である。

それで痩せればいいのに、あまつさえ太っていくような感覚なのはどういうことだろう。井之頭五郎だってあんだけ食べていながら良い身体してるってのによう。