TANNYMOTORS

一度人を食らった熊は、その味が忘れられず再び人里に降りてくるという。つまりバイクの日記です。

連休と飛び休のあいだ

社会人になって初めて土曜と日曜が休日になった。

普段はシフト勤務なので必要がなければ土日に休むことはなかったし、何なら平日休みのほうが過ごしやすくて好きだ。

今週が土日休みだと気づいたのは金曜の夕方だった。シフト勤の弊害として曜日感覚がなくなってしまう。金曜日にカレーを食べる組織にいるわけでもないので、せいぜい他所とのスケジューリングぐらいにしか曜日を確認することがない。おかげで週明けの工事の時間を確認するまで自分の休みと曜日を紐付けることができなかった。

職場の目の前のバス停で「花金だがどうする」と自問してみたが、答えは「どうしようもない」であった。せめて寄り道ぐらいしようと西院に向かう京都市バスに乗ってはみた。西院は折鶴会館の立ち飲み屋がお気に入りだったが、それほど酒が飲みたいわけでもなかったので結局牛丼を食べて早々に自宅へ向かうバスに乗り換えた。

家にはテレビがないので自宅では曜日の感覚はさらに薄くなる。何本か集めたカセットテープからマドンナのアルバムを選んで世間一般の週末を考えてみた。やはりみんなどこかに出かけたりするんだろうか。動物園や水族館は一人で行くくらい好きだけれど、わざわざ人の多い週末に行く気にはなれない。映画や買い物も同じだ。出かけるのは億劫だな。ぼんやりとしか頭は回らなかったが、カセットのA面が終わるぐらいのところで髪を切る時期を逃していたことに気がついて、とりあえず日曜日の午前中に美容院の予約を入れることができた。

さて土曜日だが、溜め込んだ洗濯物を片付けて昼寝をしたらそれで終わってしまった。家から出ていないので土曜日の浮かれた雰囲気も味わうことなく、3回も洗濯機を回したおかげでむしろうんざりしたぐらいだった。借りっぱなしの本を読んだりブログを書いたりしていたらそのまま寝落ちしてしまった。

日曜は髪を切ってさっぱりした。しかしそれでも出かけるあてはないし、バイクのオイル交換と洗濯物の片付けとぼんやりしていたらもう休日が終わる。

生きるだけで精一杯なのに休日だからって何かやる元気なぞあるものか。せめて2週間くらいは休暇をよこせ。