<まえ>
宇和島の朝。古いビジネスホテルだったが、大浴場とサウナが増築されていてホテル側の根性を感じた。こういう気概のある宿はつい応援してしまう。
彼『道の駅に水族館まであるんやな、カワウソもおるで』
我「カワウソは愛嬌でやっとるだけや、スナドリネコの方が可愛い」
今日は四万十川の屋形船に乗るという。前日までの台風も熱帯低気圧に変わり、雲はかかっているが雨は収まっている。ただ四万十川沿いの乗り場までの道のりはそれなりにタイトで、関西の道で例えるなら十津川村の古い道が延々と続いていた。もちろん離合用のスペースがあるタイプの国道だ。こういう時の車はつらい。
道中は前を走る地元の軽トラをペースカーに進んでいくが、それでもコーナーの立ち上がりで離される展開が続く。排気量はこっちが2倍だけど、デブ3人と旅行バッグを乗せた1300ccと地元のおじいちゃん1人の660ccでは身軽さが違うのだろう。それでもなんとか屋形船の乗り場に到着。待合室では高校野球の決勝が放送されていた。野球は知らん、奴らはなぜカバンが大きく電車でうるさいのだろう。

うおでっか。さすがにこれは心安らかなり。
屋形船は風が通り抜けてずいぶんと心地よい。川幅は広く水面は静かで、船のエンジンを切ると本当に川が流れているのかもわからなくなる。
そのあと写真に写る沈下橋を歩いたり川辺に入ったりしていたら、沖縄尚学が甲子園で優勝したという観光客の話が聞こえてきた。そういえばWBCの時も同じメンツで宮崎を訪れ、チキン南蛮を食べていた店で隣のサラリーマンから日本の優勝を聞かされたんだった。そしてホテルにチェックインしたときはフロントでお祝いに缶ビールを振舞われ、飲み屋の焼酎は芋一択だった。
思えばいろんなところを旅してきたな、などとと考えていたら川辺で足を滑らせて、カメラバッグやポーチを水に浸けてしまった。思わず「助けてくれ!」と叫び、さすがにからあげ達もカメラやカバンは受け取ってくれたが、聞けば奴らは直前まで私の傍に石を投げていたらしい。感謝と怨嗟がぶつかり合い、私の心は四万十川の水面のように凪いでいた。そしてビーチサンダルの片方は太平洋に向かって流されていった。ひとまず手拭いを足に巻いて即席の足袋にし、車に戻ってからスニーカーに履き替えて事なきを得た。慢心して痛い目を見るのも数えきれないなと思いながら、次の目的地に向かう。
我「道の駅、四万十アピールが凄いな、四万十、四万十、あぐりの三連単になっとる」
彼『アグリな~』
我「アグリ1着!アグリ1着!右手を挙げた武豊!(左手を挙げる)」
この日の旅程は比較的余裕があったので、宿のある高知に向かいつつ、海洋堂のミュージアムに立ち寄ることにした。なんでこんな辺鄙な場所に…創業者の地元か…?と思ったら本当に創業者の地元だった。

BOME版セイバーだ!!!

BOME版初音ミクだ!!!

全部わかる!!!ガルパンは早く完結してくれ!!!
海洋堂ミュージアムは好きなものを全部詰め込んだ最高の施設だった。今持ってるフィギュアも、実家に飾ってあるフィギュアも飾られていた。なぜかカブトムシの幼虫もいた。村上隆のフィギュアなんて今や芸術品扱いだし、天下万民一度は訪れた方がいい。このころになるとタイトな道にも慣れてきて、アクセスの難易度はふつうぐらいの認識だった。
彼『芋けんぴのでかい店があるから寄っていこうぜ』
我「芋けんぴって髪についてるやつ?」
彼『う、わー!』(画像略)
高知市内に入るとさすがに道が混んでくる。もちろん路面電車を見かけたときは「ちんちん!」「ごめん!」と叫んだ。はりまや橋の近くにある宿に車を置いて、アーケードやらひろめ市場を散策してこの日は終了。

高知といえば氷室冴子先生の「海がきこえる」ですよ。あれは素晴らしいよ。
<つづき>