TANNYMOTORS

一度人を食らった熊は、その味が忘れられず再び人里に降りてくるという。つまりバイクの日記です。

突っ張り棒にライト吊るしてますからそれ使ってください

トイレの電球が切れたまま1週間が経った。この手の消耗品はたいてい予備をシンクの下にストックしていたはずなのに、トイレだけ電球のサイズがランプやスタンドライトと違うため予備球もなく、しばらくの間真っ暗なトイレに懐中電灯を持って向かうことになった。

おまけに電球を買うよりも前に宅飲みをすることになり、このときはトイレの天井に懐中電灯を吊るして代用することになった。大泉洋はジャングルでカメラのライトに照らされながら用を足すことになったが、それと同じようなことが我が家でも起こってしまった。もしかするとここは京都であり、またブンブン・ブラウでもあるのかもしれない。

そしてつい先程トイレに新しい電球がやってきた。トイレはこんなに明るい空間だったのかとつい感動してしまった。数百円の電球でも生活はぐっと豊かになる。ありがとう電気とか電球を作った人。

電球と同じタイミングでキーボードも買い替えたが、これもキーが光っている。ゲーミングキーボードが欲しかったわけではなく、テンキーがなくてコンパクトでスペースバーの大きなキーボードを探していたらゲーミングキーボード枠にちょうど良いのがあったのでつい買ってしまった。

イルミネーションがキーボード上を走り回る設定もあったけれど、手元が煩いのでライトは消して使っている。キーがカチャカチャ鳴るタイプのキーボードにしたので文字を打つのは楽しい。ツイッターに駄文を垂れ流している場合ではないなと妙な危機感を覚えた。このままテンションを上げてキーを叩き潰す勢いで文章を書いたり、それの元になる読書タイムを取ったりしなければ。電球も変えたし何ならトイレで読書もできる。トイレに本を持ち込むなんて絶対したくないけども。

 

バイク川崎バイクがバイク芸人じゃなくて文芸芸人になるなんて

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小型二輪の免許を取っておよそ2年が経ち、ついに普通二輪の免許を取ることにした。

そもそも110ccのスーパーカブに乗るために免許を取ったものの、教習所に通っている時点で「中免も欲しいなあ」などと考えていたので今更感さえある。

小型二輪(AT)から普通二輪(MT)を取る場合は限定解除という扱いになる。教習はたった8コマ。入所式と卒業検定を入れても5回しか教習所に通わなかった。ATとMTの大きな違いはクラッチとギアチェンジだけれど、チェンジペダルの付いているカブに乗っているからなんとなく理屈は理解できた。それにyoutubeのバイク動画もたくさん見ていたのでほとんど戸惑わずに済んだ。

大学時代に自動車の免許合宿に参加していたときはイニシャルDで勉強しようとしていたけれど、そのせいで卒業検定に落ちたのでやはり適切な教材で勉強することが大切なのだ。今はバイク系youtuberどころか、教習所や指導員がyoutuberをやっている時代だ。通っていた教習所で撮影しているyoutuberさえいたので何でも動画になるのだなと感心してしまった。

中型バイクに乗れるようになったと言ってもカブから乗り換えるつもりはないので、しばらくはレンタルバイクで遊ぼうと思う。カブだってブンブン回せるからな。高速道路は走れないけれど燃費と積載量はどんなバイクにも負けてないのだ。

特攻の拓を教材に選ばなくて本当に良かった。

ネコもコロナにかかるって動物園で聞きました

月に何度か、一人で勤務をすることがある。これは別にテレワークなんて進歩的なものの恩恵ではなく、単純に人手が少ないシフト制の職場だからだ。今日はボスが急にシフトを変えたので、出勤してから一人勤務だと知った。

日が暮れて気温が下がると建物が冷えて「ピシ」「ピシ」と建材が縮む音が聞こえてくる。一人で事務所にいると普段よりもその音がよく聞こえるので、「そろそろ帰る時間だよ」というお知らせのようなっている。下校のチャイムみたいな感じ。古い建物だからこんな音がするのかしら。

仕事が終わったら急いで飲み屋に向かう。推しの飲み屋に貢ぐためだ。「夜8時に店を閉めるぐらいなら最初から開けねえよ」というところもあるし、「協力金じゃ店が持たねえよ」と開けているところもある。僕が行くところの一軒は「しばらくの間は顔見知りだけで営業します」という張り紙がしてある。一応店先で「僕のこと知ってますか?」と尋ねると、「知ってるよ」と言ってもらえた。年単位で通えば顔見知りにはなれるらしい。

しかしそんなセキュリティを突破して席に着いても、みんなずいぶん静かに酒を飲んでいる。声をひそめるようなことまではしないまでも、以前のようにガヤガヤと知らない人同士でおしゃべりするようなことはない。井之頭五郎のように静かに食べて脳内で「白飯があればなあ」などと考えたりしているのだろう。冷奴に乗った三升漬がべらぼうに辛くて僕も無言でビールを飲んだ。そして8時前に全員で店を出た。客同士で何かを話したわけじゃないけれど、みんなこの店が好きなんだろう。

そうして家に帰っても、別に心が満たされるわけでなし、かといって家で飲む気にもならず、電気ヒーターで手を温めながら、いろんなことにうんざりしている。もしかしたら思春期なのかもしれない。そうだ青春小説を読もう。でも最寄りの本屋は潰れてしまったんだった。ああより一層うんざりしてきたぞ。

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早めのパブロンとこってり並にんにくネギ大カタメとこんまり

仕事から帰るバスの中で、己の扁桃腺が腫れてきているのに気がついた。30年も同じ体を使っていると、これがいわゆる風邪のひき始めだとすぐに分かる。そしてこの手の体調不良はさっさと治しておいた方が良いということも知っている。このまま放っておくと扁桃腺肥大に続いて頭痛、発熱と来てボカンである。

その日はポカリスエットとアイスクリームと葛根湯を飲んですぐに寝た。我が家の暖房はエアコンが主力だが、ティファールの蓋を開けたま湯を沸かして湿度も50%以上を確保している。そしてポカリスエットは粉ポカリをスクイズボトルに溶かして作ってあるので寝たままでも飲み放題だ。

次の日は休日だったので布団から引き続きポカリスエットと葛根湯を摂取しつつ、夕方に天下一品でこってり並にんにくネギ大カタメを食べた。風邪のひき始めへの初期対応としてはこれで満点だ。天下一品には滋養強壮の効果があるし、聞くところによると養命酒にもこってりのスープが含まれているらしい。医食同源とはまさにこのことである。

自炊しなさすぎてガスコンロを片付けた我が家でも、粉ポカリとカロリーメイトとビタミン剤ぐらいは備蓄されている。バイクはガソリンが半分になったら給油しているし、キャンプ用のガスボンベも5,6本はある。あとは散弾銃でもあればこんまりが我が家の備蓄を“整理”しに来ても撃退することができるはずだ。ひとまずこんまり撃退RTAの動画でも見て勉強しておこう。

大塚製薬 ポカリスエット パウダー (74g)1L用×25袋

寒さでうめき声をあげながら目を覚まして、6月の長野を思い出す。

12月になってしまった。ああもうどうしようもねえな、という気分になる季節である。寒さで指がかじかんでキーボードを叩くのもぎこちない。外出用のダウンジャケットだって事務所についてからずっと着たままだし、事務仕事をする場所としてここは大丈夫なのだろうか。

自宅の窓ガラスにも断熱シートを張って今年こそ安全な室内環境を勝ち取りたい。昨日は寒さで目が覚めてしまった。カーテンが開いたままだったから冷気がガンガン押し寄せてきていた。

6月の長野の山中でキャンプをしたとき、焚火をしなければ凍え死ぬような寒さの中で眠ったのを思い出した。そこは標高1500メートルのキャンプ場だったので、夜には平気で氷点下になる。朝にはクーラーバッグの水滴が凍っていたし、ペットボトルの水もシャリシャリしていた。星が抜群に綺麗だったからまた行きたい。でもキャンプ需要で混んでいるのは嫌だから、やはり人が減る冬場を狙うことになる。そしてまた寒さに耐えかねてうめき声をあげるのだ。長野の高遠町。良いところである。

今年初めて冬用のスリッパを買った。あのクールな床から解放されることがこれほど快適だとは思いもしなかった。大学時代、部室を素足で歩いて画びょうを踏んだ時は「うおおおお」と叫びながら足裏深くに刺さった画びょうを力強く引き抜いたりもしたものだが、スリッパさえあれば戦国武将が刺さった矢を引き抜くようなムーブもしなくて済む。素晴らしき安全快適な自宅環境。

あとは石油ストーブとその上でシウシウと湯気をあげる鍋さえあれば最高なんだけど、マンションって灯油ダメなのか、もう駄目だ、寒いよう。

 

花畑の写真を撮るために足元の草を踏みつけるような人間になったら私の首を刎ねてくれ

簿記2級の試験が終わった。過去問も教科書も半分ぐらいしか勉強できていないので、きっと点数も半分くらいだろう。次の試験は3月なので、それまでに残りの半分を勉強してリベンジすることにしよう。

少しだけ肩の荷が降りたので試験が終わってからは洗濯物を干したり、バイクに乗ったり、健康診断に行ったりすることができた。相変わらず暮らしのバランス感覚がないから、1つのことにハマると他のことがまるで手につかない。やはり女中さんを雇用することでしか解決できないのではないか。あるいはホテル住まいになるとかだ。とにかく生活することが面倒くさい。

大学の後輩がバイクを買ったというのでツーリングをしてみた。

後輩のバイクはCB400SF、僕のはスーパーカブ110。4倍近い排気量の差はあれど下道を一緒に走るぐらいならどうということはない。簿記の前に普通二輪免許を取ることになりそうだと思いながらサイドミラー越しに後輩のバイクを眺めることになった。

そもそも人と一緒に走るなんて初めてだ。合流してすぐに通話ができるようインカムを買う流れになり財布は一気に燃えたが、これはこれで楽しいしインカムはなかなか便利だ。それに良いショップだったのでツーリングの翌日に再訪してヘルメットも買い替えてしまった。総額でおよそ6万円。バイクは乗っている時よりも降りている時に金が飛んでいく。バイク沼は広くて深い。

「いずれ我々もハゲでデブでとんでもないデザインのライディングジャケットを着るオッサンになるんだろうな」と各々の将来を案じながら、ラーメンとソフトクリームを食べた。

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特に意識していなかったけれど紅葉も見ごろで鮮やかな木々の間を抜けたりそれなりに「映える」スポットを走ることができた。ただ写真は全く撮ってないので解散する間際になって1枚だけ写真を撮っておいた。バイクを入れた風景写真は撮るようになったけれど複数人でツーリングに行ったときに良い感じの写真を撮るのは難しそうだ。

そもそも「映え」ってなんだ。映えのために線路の杭を抜いたり水田に勝手に水を張ったりするような畜生どもと一緒になりたくはない。もしそうなったらためらわずに殺してくれと後輩に頼んでおいた。死体はその場に棄ておくということになった。そうすれば映えを求めてそこに人が訪れることはあるまい。

アレクサ、お前を消す方法を教えて

同僚がスマートスピーカーを買ったらしい。呼べばきちんと電気をつけたりしてくれるが、虚空に呼びかけるのが少し恥ずかしいそうだ。
「うちのチームもみんなが予定をスマートスピーカーに記録したらいちいちホワイトボードに書かずに済みますね〜」と話していたが、朝礼のときに「アレクサ、今日のみんなの予定は?」と呼びかけてアレクサの声をみんなでメモする姿はディストピアだと思った。
スマートスピーカーの前で「アレクサ、おはようございます」と挨拶すれば出勤となり、「アレクサ、お先に失礼します」と挨拶すれば退勤になる。
しかし声が小さいと「それが社会人の挨拶ですか?」と詰めてきて自動的に遅刻にされるし、残業しようとしても「〇〇、お疲れ様でした」と一方的に告げられてタイムカードを切られる。もちろんスマートスピーカーだから消灯も全自動だ。
これが21世紀のモダンタイムスだ。僕らの上司は賢いスピーカー。WEBカメラの向こうではビッグブラザーが見守っているぞ。